自伐型林業のすすめ(その7)~モノサシ作って計量上手・仕事上手~

2023年9月3日

林業研修もいよいよ最終週。
11月にもなると、天気は良くても外は寒く、ツナギの作業服を着ていても身体が冷えてくるようになった。

最終週のテーマは「ホダ木」を作る。
そう、シイタケとか栽培するのに菌を植え付けておく、あの木のことだ。

このホダ木のシーズンが、実は11月頃、晩秋から初冬。

ヤマ仕事のピークが終わり、水分を帯びた樹木が乾燥し、かつ雪が降る前のこの時期が最も適しているらしい。
だから今日の講師の方も、胆振地方で経営する林業会社でホダ木製作を済ませてから、夜通しで車を走らせて来たそうだ。

講習のはじめに、ホダ木作りに必要な「あるもの」を作る。

ホームセンターに売っている園芸用の竹の支柱のようですが・・・
一定の長さを測って切ります。テープもありますね。
切った竹を3分の1のところに目印のテープを巻きつけます。ピンクのテープは遠くからの目印用に。

杖みたいな、棒みたいなものが出来た。
これは「尺棒」といって、3尺(90.9cm)の長さに竹を切り、1尺(30.3cm)に赤テープを巻いてモノサシとして使うのだ。

ホダ木は3尺で、薪は1尺で玉切り。
そして建材は1間(6尺=1.82m)で玉切りするから、尺棒を2回当てれば6尺になる。ひそかに優れモノなのだ。

山歩きの杖にもなるから、斜面を歩くのも楽だった。すっかり手に馴染んだね。

落葉が一気に進んだヤマを眺めているだけのようだけど、残す木と伐る木を選ぶ作業は受講生に課された今日の課題でした。


ホダ木を作るということは、まず木を伐倒しないといけない。

そう、以前習ったチェンソー使いのおさらいでもあるけど、林相(りんそう:森林の外観)を見て、残す木と伐る木を選ぶ目利きをするという実践でもある。

研修の総決算ともいえる最後の課題だけど、これこそがヤマを持続的に活用するための知恵であり、自伐型林業の小規模ながらも長期的なテーマでもあるのだ。

高く伸びて枝葉の育ちが良い優勢木(育成木)は、今後何十年と残していくことで更に太い木に育つから、必然的に良い建材になる。

残す木には黄色のテープを巻き、伐る木にはピンクのテープを巻きます。伐倒作業光景は次回に。


一方、そうではない劣勢木はヤマの生存競争に負け、育ちが見込めないことから適度に伐ってホダ木や薪などに利用する。

枯損した木や曲がりが多い木はもちろん劣勢木だけど、人間の背丈付近で小枝が多く張っている木も、土からの養分が幹の高い部分まで届いていないことから、劣勢木と判断するそうだ。

そして、残す優勢木を決めたら、その近隣に同程度の生存競争の「ライバル」になりそうな木があれば、それにも目をつけておく。

ライバル木は将来的に優勢木と生存競争で張り合うことになるから、共倒れを防ぐためにも、早めに伐っておいて良い材を作ることも一つの戦略なのだ。

伐倒した木の処理光景。前回までに造った作業道はすっかり落葉に包まれました。
ここから3尺に玉切りをしてある程度集積して、作業道に停めた軽トラに材を積み込みました。


講師の話によると、林相の1割程度を伐っておくことが望ましい、らしい。

自伐型では植林をしない。林相の自然更新を待つ。
適度に日光と水分が森の中に入り、落ちたドングリの実などが自然に成長することで、数十年をかけて林相が自然に変化することが期待できるから、とのこと。

ただ現状は、山主さんが高齢化したり遠隔地だったりと管理が行き届かないので、期待したい林相に育っていかないことも嘆いていた。
だからこそ、自伐型林業に関心のある層を取り込みたいとの思いが強いのだろう。

次の世代、次の次の世代まで森を育て守りぬく。なんとも長期的な壮大なテーマだなあ。

尺棒はモノサシにして、チョークで目印をつけて玉切りをします。
切る箇所を選ぶことは、枝の処理でもあり、ホダ木の商品価値にも関わってきます。



今日は講師とスタッフのデモンストレーション作業。
木を選び、木を伐り、木を運び出す。その一連の作業が手に取るように解った。

明日は最終日。我々受講生が作業する大舞台。
午後4時になり、身体も冷えたところで帰宅して熱い風呂に入る。おつかれさまでした。



お風呂にはいつも木酢液を。

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