新天地で初の賃金労働。それは西洋野菜の収穫作業だった。
新たな”村”で菌ちゃん農法ができて嬉しい反面、僕の生活の糧も整えないといけないのは確かだった。
移住してからの生活のベースを一次産業、農林業に置きたいと考えていた自分が、”村”での菌ちゃん農法で生計が成り立つわけもなく、去年秋から連絡をとっていた木こりのお爺ちゃんといつ会えるか、それが気がかりだった。
引っ越して半月。
荷ほどきも一段落し、クルマのローン返済、住所変更による車検証の書き換え手続きも終わったとき、お爺ちゃんから連絡があった。
「農場の収穫作業をやってほしい。」
引っ越して初めて、あのお爺ちゃんと町の食堂で会い、今後の計画を話した後に、その農場に案内された。
広大な畑に葉物野菜が育っている。
この野菜を、7月までほぼ毎日50ケース出荷するための収穫作業らしい。
さて、この野菜、わかりますか??
西洋野菜の一種で、美容や健康に敏感な方にはおなじみ、のようですが・・・
美容と健康に敏感な方は、すでにご存知でしょう。「ルバーブ」のことを。
ルバーブは英語で「Rhubarb」と書きます。和名は「食用大黄(だいおう)」ですが、現在はそのままルバーブと呼ばれています。街の高級食材店や自然食品店などにルバーブのジャムが置かれているのも、もう珍しくありません。
肉食中心の食事をする欧米では、古くから食卓に欠かせぬ食材として広く栽培されていましたが、生活スタイルの変化につれて日本でもようやく数年前からジャムなどとして広まりはじめました。
バターや牛乳など乳製品との相性の良さが発見されるなど、21世紀になって需要は急増しています。繊維質が豊富で、ビタミンCやカリウムやカルシウムも多いため、お通じを良くし、肌の調子を整える効果もあるのです。
僕は美容も健康も鈍感?だったからかもしれないけど、ルバーブという野菜を知らなかった。
一見、青汁を作る野菜を植えているのかと思ったけど、どうやら葉っぱには毒性があるらしく、茎の部分を食用にするそうだ。
農場で数株茎をもいでみる。思ったより柔らかい。
もぎたてのルバーブをかじってみたら、思いもよらず ”酸っぱい!”のだ。
このまま食べるものではないな、と思ったら、やはりジャムなどの加工品にして食べるらしい。
この日は初出勤の日の約束をして、お別れをした。
ひとまず、見通しはついたのでホッとしたところ。
農場の朝は早いから、寝坊しないとね!