一晩で78センチの大雪と聞いて、カフェの除雪に駆けつけた日。
正月が明けて、冬の仕事の連絡を待ちながら過ごす新年。
去年までなら、正月明けは御用始めといって、職場の上司や同僚に
「明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。」
と挨拶のデスク回りをしていたが、そんなセレモニーもない。
自宅回りの除雪をして、部屋の掃除をして、食事を作って、いつ仕事がくるのかを待つという、全く変わってしまったライフスタイル。
そんな中、北国の冬将軍、大雪に見舞われる。
毎冬いつものことではあるけど、たまたま見たニュースで、僕がお世話になっていたオーガニックカフェのある町で、積雪が過去最多の1日78センチ、夜中に車が立ち往生して通行止めになったという記事を見た。
これは心配だなと思い、カフェのオーナーに見舞いの連絡をして、除雪ボランティアに行きたいと伝えたら、快くOKをいただけた。
除雪の道具をマイカーに載せて、夏場は2時間もかからないカフェまで、この日は国道を海岸沿いに走って、3時間50分かかった。
山あり、海あり、そして線路ありというお気に入りの場所だが、雪に埋もれた光景が目に入ると、僕はオーナーさんの車を出し入れできるだけの幅の雪かきを何とかしないといけない、と一気に仕事モードに入った。
除雪道具を車から出して、作業を始める。
幸い、北海道の新雪は水気を帯びていないパウダースノーだったため、雪の量は多くてもあまり重くなく、幅を確保して雪山に雪を除けて平らに均して一仕事を終える。
それでも、2時間以上はかかったけど。
これは北国の除雪の友、スノーダンプ。
僕は、この写真よりも小さいポリ製のスノーダンプで、積もった雪を縦に切れ目を入れて、崩れてきた雪を正面からスノーダンプを差し込んで雪を積み込み、雪道を滑らせながら雪山に放り込んだ。
この作業の繰り返し。
ところで、これを俗に
「ママさんダンプ」
と呼ぶのはご存じだろうか。
そっかあ。
冬は一家の主が出稼ぎに行ってて家を空けているから、家を守る奥さん(ママさん)が除雪の仕事をする。
だから、重機のような大きくて重たいものではなく、小さくて軽いポリ製のダンプなら、ママでも扱えるから、という意味だったんだな、って知ることができた。
この日は午前中たっぷり除雪に時間をとり、午後になって、オーナーさんから昼食とケーキをごちそうになる。
僕のために、除雪をしている間、準備をして作ってくれていたのだと思うと、ちょっと感激した。
冬期間はカフェは休業しているけど、地元の常連さんからコーヒーの焙煎とか弁当の宅配のオーダーも受けているので、そこそこ忙しい模様。
ケーキとコーヒーを口にして、談話をして、午後3時過ぎに店を出た。
自宅に着いたのはもう夜だったけど、充実の一日だった。
ちなみに、我が家では除雪は僕の仕事です!
たっぷり時間はありますから、気合いを入れるところは入れて、抜いてよいところは抜く。
メリハリつけて、お仕事させていただきますよ!