トウキビの収穫と加工を経験して学んだ、多くのこと。
僕がいつも作業をしているルバーブ畑の一角で、親方の自家消費用にトウキビを植えている。
収穫したら、知り合いに生のトウキビを一部お裾分けするけど、大部分はコーンを粒にして瓶詰めにして保存しておくのだそうだ。
種が届いたのが7月上旬で、トウキビの時期としては遅いように思えるけど、スイートコーンの代表格「ゴールドラッシュ」はこの時期に蒔いて9月の収穫でも大丈夫な品種であって、風で倒れる被害にも強い品種でもある。
ゴールドラッシュの中でも細かく品種が分かれているようだけど、種を蒔いてから80~90日程度で収穫、というのが目安らしい。
ルバーブもトウキビも、僕たちは4ヘクタールほどの畑を無農薬でやっているので、こまめに草取りをしている。
僕は農機を使い、一緒に働くおばちゃん方は「ホー」と呼ばれる草取り用の長い鍬のようなものを使う。
これが夏の日課だった。
9月中旬。
実も詰まってきて収穫、という時期にアライグマに喰われるというアクシデントもあって、電気柵を張るなどしながらも、十分な量のトウキビが獲れるまで育ってきた。
僕もおばちゃん方も、草取り仕事が終わって家で食べるために数本獲って帰っていたが、こんなに収穫できたのなら僕の”村人”さんにもお裾分けしたいなと思い、コンテナに積めるくらいの量を獲って1本50円で分けてあげたら、とても感謝された。
特に、8月のピークのときはスーパーでも生1本100円くらいで売っていたけど、ピークを過ぎると1本200円近くで売られていたのを目にしていたから、なおのことありがたいことだったと思う。
これもお金の自給、といったところかな。
それから数日後。
瓶詰め保存のために一斉収穫したのだが、実が詰まりすぎて虫が食っているトウキビが多くあった。
根元と先端を包丁で切り、皮とヒゲを取る作業をひたすら三日続けた。
切ったトウキビをコンテナに。
10箱以上は詰めたと思う。
トウキビの芯から包丁で粒を切り出し、瓶に詰める。
一つのコンテナから、瓶は4,5個くらいできただろうか。
意外と少ないものだ。
そして、この瓶を急速冷凍しないと、瓶の中の水分によってコーンが腐ってしまうらしい。
そのためにわざわざ瞬間冷凍できる、という冷凍庫を買ったくらい。
これも、里山で暮らす親方の、保存食の自給術の一つなのだろう、と思った。
冬を越す実感も、少しばかり湧いてきたのだった。
農産物全般にいえますが、収穫のタイミングというのはとても重要です。
今年は8月後半の猛暑のせいか、80日経たずともかなりの虫食いがありました。
皮をむいて何か黒っぽいな~、と思ってほじってみたら、生きた虫が入って驚きの連続でした。
無農薬でやっているので受け入れていますが、調べてみると「アワノメイガ」という蛾の幼虫、のようです。