土づくりから3カ月 ~来春の菌ちゃん野菜づくりに向けて~
僕たちが活動している共同畑では、無農薬無肥料で自然栽培ということもあるけど、生物の多様性ということもあって、いろいろな作物を植えている。
露地では玉ねぎや枝豆、サツマイモ、イチゴやブルーベリー、その他いろいろ。
ビニルハウスではトマトやナス、トウガラシ。
そしてミニ田んぼでお米も作っている。
そんな中、菌ちゃん畝は写真左の奥にあって、土づくりの実験をしている。
7月は小屋作りワークショップや帰省などもあって、土づくりをしている共同畑に行く機会が少なかった。
時間が開いてしまったなあ・・・
僕たち村人が満を持して出店するイベントで販売するトマトを収穫しに、十数日ぶりに共同畑に行ってみたら・・・
やっぱり草だらけwww ( ノД`)シクシク…
だから、トマトをそこそこ収穫した後、菌ちゃん畝の周りの雑草を取って、脇に除けておいた。
それから1週間。
雨も降ったし、雨ざらしの後の乾燥草だから、菌ちゃんの餌には良さそうな気がする。
自然のものは、菌ちゃんの餌としてなるべく使いたい。
ささやかな循環型、環境再生型の農業。それが菌ちゃん農法。
時は2023年8月14日、15時。
さて、3か月経った畝の状況を見てみよう。
5月7日の畝づくり以降、このような条件で土をつくっている。
畝は2本あるので、①・②と番号をつけておく。
・5月7日に畝づくり。(幅1m、長さ3m、高さ50cm、畝の間隔は30cm程度)
・農的コミュニティの共同畑の一角を利用。平坦で民家がなく、風の影響を受けやすい。
・敷地横の素掘り側溝の土を掘って盛り土。一部泥炭があるが、水はけは良好。
・乾燥した木の枝&稲わらを5kg程度埋めた後、畝を成形。
・共同畑はもちろん無農薬、無肥料だが、隣の畑で散布した農薬や肥料の影響は無いとはいえない。
・5月16日にマルチ張り+竹ひごで防護。(幅が足りないため平行に2枚張った)
・5月16日にマルチ張り。(幅が足りないため平行に2枚張った)
・6月18日に稲わらを3割ほど除去し、代わりに落ち葉を埋めた。
ゆっくりとマルチをはがしてみる。
まずは①右の畝(風上側)から。
・土の温度が34℃。
・手首の深さまで掘ると枝が出てくるが、分解はあまり進んでいなく、手で折れにくかった。
・糸状菌はわずかに見られた。
・稲わらは湿っているだけで、分解が進んでいない。
・6月にいた蟻はいない。
・表土は畝の中間部を除いて乾燥している。
・手首より更に掘る(20cmくらい)と、ある程度土が柔らかくなってはいるものの、小枝や心土が目立った。
次に②左の畝(風下側)を。
・土の温度が32℃。
・手首の深さまで掘ると枝の分解が進んでおり、太めの枝も手で折れるほど柔らかくなっていた。
・糸状菌はわずかに見られた。
・落ち葉は分解されていてほとんど残っていない。
・蟻は元々いない。
・表土は湿り気がある。(風上に近い箇所は乾燥)
・手首より更に掘る(20cmくらい)と、残っている枝も柔らかく、土はほとんどサラサラとしていた。
2つの畝を調べて、分解の速さが違うことがわかったので、乾燥させた草を使うことにした。
・湿った稲わらを除去して、稲わらに代えて乾燥草を敷いた。
(8月6日に畝周りの草取りをして、数日雨ざらしになった後の乾燥草なので菌ちゃん餌としては良好のはず。)
・枝を細かく割り、その上に素掘り側溝の土を軽く盛った。
・マルチを元に戻し、軽く土で重しをした。
②は新たに敷いたものはなく、そのまま土を埋め戻した。
マルチをかけ、土で重しをして、今日の観察は終了。
僕の考察
・右の畝(風上側)の温度が高いのは、分解するためにエネルギーを費やしているから?
・落ち葉を埋めた左の畝(風下側)のほうが分解が進んだ。
・稲わらは分解にはあまり役に立たない。繊維質が多いためか?
・泥炭地の土を使っているので、古代の木が分解されずに残っているのもある。未分解の木が菌ちゃん餌に有効かどうか?
今後は(9~11月)
・無煙炭化器を使ってバイオ炭をつくり埋めてみてはどうか?
・枝や落ち葉や枯れ草は追加して埋めたほうがよいのか?
・右左両方とも?どちらかに入れて条件を変えて比較する?
観察した結果、いろいろと状況がわかってきた。
おなじみ、Facebookグループ「菌ちゃん野菜応援団」 にも、情報をあげておきたい。
何か新たなヒントが得られるかもしれない。
(メンバー1万5000人となりました。全国の実践家たちが情報交換しています!)
【おまけ】