父と娘のシークレット旅行(その1)~張り切っていたのは父のほうでした。~
1ヶ月半前から準備していたのに、妻が体調不良に。
それは1月の終わり頃、とあるイベントが開催されるという情報を目にしたことから、僕の準備は始まりました。
娘の大好きなYouTuber、「けえ【島育ち】」さんの「佐渡ケ島フェス」が3月10日、佐渡の日に開催されるということを。
僕は元から旅行のプランを立てることが大好きで、前職で出張があるときも列車や飛行機、バスの乗り換え案内を検索したりGoogleマップをコピーペーストして行程を図や表にしたりと、それが何パターンもあるからどういう行程を組むと無理なくそして経済的に行けるかを検討するという、そのプロセスが好きなのです。
もっとも、出張の場合は旅費の請求の根拠資料として必要だからというのもあるけど、僕が庶務担当として職員の出張旅費のチェックも頻繁にやっていたので、ある意味ライフワークなのかもしれませんね。
さて、飛行機も船も宿もフェスの入場券も全て手配できて、あとは当日を心待ちにするだけ!という前日になって、妻の体調が思わしくない。
前日夕方まで様子を見たけど、布団から起き上がるのもやっとな状態。
妻から「お父さんと行ってきなさい。」と言われた娘も、複雑な想いながらも仕方ないなあ、寂しいなあといった表情を浮かべながらも、背に腹は代えられぬ佐渡フェスのために一緒に荷物の準備をしました。
お母さん抜きで父と娘の二人で3泊4日の旅行、というのは初めての経験です。
緊張はしないけれど、普段お母さんがやっている身の回りのこと、そしてコミュニケーションには、やはり気を遣います。
具合を悪くしないか、不機嫌になったりしないか。
いつもとは違う、非日常でこそ僕の人間力が発揮される、そんな4日間になりそうです。
なので、観光スポットやグルメ、特産品といった旅行記とはちょっと違った視点で、「父と小1娘」の二人での旅行で、僕が娘に気を遣ったことを何点か挙げてみました。
移動時間に余裕をもつ
天候とか交通の運行状況を確認するのは大人の旅行でもそうですが、子どもがいるとそれ以上に移動時間に余裕を持つことが重要です。
実は、航空券はネット販売ではなく、退職したときの記念品としてもらっていた1年間有効の旅行券を消費するため、車で30分の旅行代理店で航空券を買ったのでした。
そのため、キャンセルの手続きはカード決済した旅行代理店でないと取り扱えなく、これが仇となってしまいました。
妻の体調をみて飛行機を一人キャンセルする判断をしたのが前日の午後5時で、当日の朝急いで旅行代理店に出向いてキャンセル手続きをお願いしたところ、回線状況が混み合っているので出航前に空港のカウンターで手続きをして後日キャンセル料の精算で10日以内に来店してほしいと指示を受け、そこからの空港への出発だったのでギリギリの時間での手続きでした。
のっけから焦ったわけです。
しかしその後の道中、乗るバスやジェットフォイル、帰りの飛行機、そしてフェス本番と、いずれも1時間以上の余裕ができて合間に軽食やお土産、そしてトイレもトラブルなく済ませました。
トイレも最初は多目的トイレが空いていたら入り、空いていなければ
「お父さんは男だから、女の人のトイレには入れないよ。男の人のトイレでいいかい?」
と聞いてから入りもしましたが、最後の日には一人で女性用トイレに入っていきました。
心配はいらなかったみたいです。
幼稚園児のときとは違い、7歳にもなったら身の回りの心配はほとんどなくなりました。
だけどあと何年かすれば、僕は娘の手を握ることもはばかられるようになるのだなあ、と。
酔い止めを用意する
移動するときの心配材料といえば、船酔いと車酔い、ですね。
普段の生活では起こらない、慣れない不規則な刺激によって脳や内耳が混乱するのが、乗り物酔いの原因といわれています。
船だと波とか風によって船体が上下して揺れるので、カーペットに横になって到着まで過ごしたりデッキに出て外の海風に当たるなどして気分転換をするでしょうが、今回はジェットフォイルという高速船で、コンパクトな船体で時速60キロ位の早さで1時間余りの乗船時間だったので、船酔いの心配はありませんでした。
また、カーブの続く山道を運転すると、決まって車酔いしていたので事前に子ども用の酔い止め薬を準備していましたが、観光地は秘境な感じではなく、道路も危ないところもなく、走りやすかったです。
車の中ではほとんど寝ていたようなので、島内の国道350号線を走破してから宿に入るなどの時間稼ぎもできました。
そのため、幸運にも乗り物酔いはありませんでした。
早起きできるよう工夫する
時間を効率的に使いたい。
旅先では誰しもそう思うでしょうが、子どもを連れての場合だと、思わぬ事態もあることでしょう。
僕は出発前から、娘を朝布団から叩き起こすことはしないぞ!って決めていました。
大抵のホテルだと、チェックアウトが朝10時として、着替えと片付けにかかる時間を逆算すると、朝食会場には遅くとも8時半までには入り、30分ほど食事をして部屋に戻る。
そうすると、遅くとも朝8時には起きてくれないと困ってしまいます。
僕は朝6時前には普通に起きられるので、娘を叩き起こすことなく、そしてアラームを鳴らすこともなく自然に起きられるように工夫をしました。
朝食をとりたい時間の30分以上前にはカーテンを開けて、着替えや部屋の整理、ゴミ集めでもぞもぞ動いている気配を娘が感じると、自然と目が覚めるのです。
特に2泊目(3日目)の朝がフェス本番だったので、朝は9時までには会場で並んでおきたい。
7時にカーテンを開けると早速娘は布団でもぞもぞ動き出して、部屋着のままで7時半には朝食会場に入り、8時10分頃までゆっくりと朝食を摂ることができ、8時40分にはチェックアウトができました。
あともう一つ、娘に気を遣った最も大きなポイントがあります。
コミュニケーションとして重要なことですので、これを続編に書きます。